舌を出し、腐臭の根源へと顔を寄せていく。
これが夢であるなら早く醒めて欲しい。
他の事なら何だってしても構わない。
けれどこれは、これだけは辛過ぎる。
見ず知らずの男の汚れたペニスを自分の口で綺麗にするなど。
しかもこれが
麻衣にとっては初めて本物を使うフェラチオなのだ。
だが
麻衣の願いは、雄の体臭で溢れ返ってむさ苦しくなった部屋の中に空しく溶けて散っていく。
その舌先が男のイチモツに触れた時、舌の上に苦みと吐き気を催す塩っぱい味が広がった。
そして肉の熱い感触にハッキリと思い知らされる。
これが、この悪夢としか思えない出来事の全てが、現実のものであると。
「うっ、えっ......おぇっ」
”男の汚れたペニスを舐めた”
そう認識した瞬間、思いがけず
麻衣は嘔吐いてしまった。
迫り上がってきた胃液が喉を刺激し、反射的に瞳の奥に涙が溜まる。
「おいおいネーちゃん、大丈夫か?こんなんじゃ先が思いやられるぞ?」
浮浪の男が心配するような声を掛けてくるが、そこに愉悦の色が混じるのを隠しきれていなかった。
見目麗しい少女に、己のペニスを咥えて貰えるのが楽しみで仕方がないといった様子。
それもそのはず。
男なら誰しも、このシチュエーションはともかく
麻衣のような器量良しの娘に性的な奉仕させる事に興奮しない訳がない。
「......無理......無理です......出来ません......ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい......」
脆くも崩れ去り両手を床に着いてうわ言のように詫びを繰り返す
麻衣。
出てくる端からポロポロと真下へと零れ落ちていく程に弱々しい言葉達。
その言葉は恐らく、この場の全権を握っている男に向かって発したものであろう。
だが、それを向けられている筈の男、
藤堂は間違いなく聞こえているにも係らず、何も行動を起こさない。
麻衣に一言、何か言葉を掛けるでもなく、ただその場から頑として動く気配すらみせなかった。
藤堂が全く動じない、意にも介さない事に対して、
麻衣の心の中に大きな動揺が走った。
これほどの謝罪と懇願をして尚、許してもらえなかった事などこれまでの人生では無かったからだ。
その道理は勿論、普通の世界ならば通ったであろう。
泣いて許しを乞う少女を許さない人間など”人でなし、ろくでなし”と罵られてもおかしくない。
だがここは、この場所はそんな普通の世界からはかけ離れた場所だった。
「お、おいっ.....
藤堂さん、どうすんだい......?」
浮浪の男もまた
麻衣寄りの感覚を持ち合わせていたのかもしれない。
あたふたした調子で
藤堂に伺うように声を掛けた。
だが、やはり
藤堂は男に対しても何も言わない。
それはすなわち、”このまま続行する”という意味以外の何ものでもなかった。
当然、男は
藤堂の決定に逆らう権利を持たない。
男は溜め息を吐きながら、目の前で泣き崩れる少女を眺め見た。
しばらくの間、部屋の中は少女のすすり泣きだけが響いていた。
だが、この場所には少女に救いの手を差し伸べる者も、白馬の王子も現れない。
あるのはただ非情なだけの現実。
(
麻衣様......この場所で、この世界で命を繋ぐ為に、どうか乗り越えて下さい......)
藤堂はそれを言葉に出す事なく、ただ祈るようにして見守る。
それが調教師としての彼に唯一許される事。
どこまでいっても本当の意味で全権を握っているのは藤堂ではなくこの屋敷の主、愚類鷲男なのだから。
ようやく泣き止んだ
麻衣は真っ赤に泣き腫らした目でもう一度、醜悪の極みとも言える男の生殖器をジッと見詰めた。
グッと唇を噛み締め、だらりとブラ下がったペニスに顔を近付け、赤い舌を出して救い上げるようにして舐め始める。
苦みが口の中に広がる度に、
麻衣は眉根を寄せ瞼を強く閉じてそれに耐えた。
男のペニスにこびりついた垢が、
麻衣の唾液と舌使いによってペリペリと剥がれ落ちていく。
「うぇっ......ちゅっ、れろ......くちゅ......」
何度も嗚咽を漏らしながら、しかし丁寧に丹念に
麻衣は男の垢を落としていった。
麻衣の舌が汚れたペニスを這う度に、腰の引けていた男のモノに再び血流が流れ始めた。
そして、へなっていたペニスがムクムクと起き上がる。
「おぉ......いいぞネーちゃん......」
興奮が高まってきたのか、男が快感に痺れたような声を出し始めた。
汚い垢が綺麗に落とされ、後から出てきたのは赤黒く充血した肉の竿。
ここにきてようやくその物体は
麻衣にとって見覚えのある形へと変化していた。
後は
藤堂に教えられた事を実行するだけ。
麻衣は大きく怒張し始めた男性器の先端を口に含んだ。
男のペニスは標準サイズのものではあったが、
麻衣の小さな口には十分過ぎる程の大きさだった。
「んっ、んんっ......ちゅうっ、くちゅ、ずずっ」
舌を亀頭に絡め、全体を刺激するようにして舐める。
頬をすぼめ、口内を真空状態にしてから頭を前後にゆっくりと振り始める。
「あぁ......いい......いいぞネーちゃん......」
口内抽送を続けながら手の平で男の睾丸をやわやわと刺激する。
ペニスに集中している意識を途切れさせる事なく、快感水準だけを引き上げていく。
粘ついた先走りの液が次々に溢れてくるが、外に吐き出すスペースは無かったので
麻衣は喉を鳴らしてそれを嚥下していった。
「じゅる、ちゅっ.....くちゅう......気持ひ、いいでひゅか......?」
上目遣いで男の目を見ながらそう尋ねる。
これもまた
藤堂に教わった事の一つだ。
「あぁ......辛抱堪らん!ネーちゃん、もう出るぞ!」
感極まった声で男が叫ぶ。
数瞬の間を置かず、男のペニスが口の中でググッと膨張した。
そして溜まりに溜まった精子が
麻衣の口内にブチ撒けられた。
「——んんんんんっ!?——げほっ!げほっ!——やっ、きゃあああああっ!!」
突然、口内射精を受けた
麻衣は、咄嗟にペニスから逃れるようにして背中を仰け反らせた。
「おおおおぉぉぉぉ、ううぅぅぅぅぅぅああああああっ!」
男は呻きながら残りの精子を吐き出していく。
麻衣が口を離してしまった為、男は自らのイチモツを片手でしごきながら、腰が抜けたように床にへたり込む美少女目掛けてあらん限りの精を放った。
長期間溜め込んだ濃厚なミルクが
麻衣の髪を、顔を、身体を白く染め上げていく。
口の中に残る雄の強烈な腐臭、身体に降り掛かる熱い液体。
それは鼻腔から毛穴から潜り込み、
麻衣の全身を侵していった。
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