メリメリという音が確かに聞こえた。
体を縦真っ二つに裂かれたかと錯覚する程の痛み。
恐らく濡れていたであろう私の膣は、しかし入り口の所で義父の侵入を阻んだ。
「——痛いッッッ!」
その激痛は想像を一足も二足も飛び越えるもので、体の内側で何かが爆発したような痛みと熱を感じた。
私はそれ以上の侵入を許すまいと手を突っ張り義父の体を押し退けようとする。
しかし義父は邪魔だと言わんばかりに両の手首を掴むと、そのまま布団に押さえ付けてきた。
バンザイのような格好になった私の身体の上に義父が伸し掛かってくる。
そしてその尖った先端でこじ開けんと腰を前に強く突き出した。
「ひっ、ぐっ......」
ギチリという音と共に更なる激痛が私の股間を襲った。
男性のペニスにここまでの恐怖感を抱いた事はない。
(殺され、る......)
私は義父に殺されるのだと本気でそう思った。
「いやあぁぁぁぁぁあぁぁぁっ!!」
遮二無二暴れて義父を振り解こうとするが、力で勝る義父に敵う訳も無くペニスはザックリと膣に突き刺さったまま。
それどころか動くと余計に激痛が走った。
「あんまり大きな声を出すな」
ドスの利いた低い声で義父が囁く。
「で、も......」
こんなの無理だ、耐えられる訳がない。
そう言おうとした時、視界の端に弟の姿が映った。
裸に剥かれ、今まさに好きでもない男に処女を奪われようとしている姉の姿を、こんな姿をやはり弟にだけは見られる訳にはいかなかった。
そんな想いが”何とかして耐えなければ”という気持ちを私の心に呼び起こした。
押し黙った事を確認した義父がもう一度腰を押し進めてくる。
「い、ぎっ......うぅぅぅぅぅぅぅ......」
股間の痛みは益々強くなったが、歯と歯をガチッと噛み締める事で必死に堪える。
強く閉じた瞳の端からは止めどなく涙が零れていた。
「分かるか?今私のペニスが
里奈の処女膜にちょうど当たっている。これが破れたら
里奈もようやく一人前だ」
処女膜とか一人前とかもうどうでもよかった。
ただこの地獄の苦しみが一刻も早く終わる事だけを願っていた。
「......早く、終わらせて下さい......」
それが今の私に出来る唯一の懇願。
義父は承知したとばかりに、これまでゆっくり押し進めていた腰を一気に突き出した。
「——あぐっ!?......あっ、うあぁぁぁっ......」
処女膜が破れたのかどうかは分からなかったが、激しい痛みと圧迫感から義父のペニスが私の中に完全に入ったのは分かった。
まるで私の周りだけ酸素が無くなったかのように息が詰まり、私は目を見開いて口をパクパクさせた。
「奥まで入ったぞ」
頭上から降り掛かる声。
今まで見た事もない悦に入った義父の顔がそこにあり、私は薄ら寒さを感じずにはいられなかった。
義父の顔を見ていたくなくて顔を背けるが、横から伸びてきた手が私の顎を掴み、無理矢理に正面を振り向かされる。
視界は涙で滲んでいたが、義父を思い切り睨み付けてやった。
しかし義父はそれが至上の喜びとばかりに更に頬を緩める。
そして、ゆったりとした動作で腰を動かし始める。
狭い膣壁をペニスが引っ掻く度に鋭い痛みが走った。
傷口をグリグリと抉られる痛み。
幼い頃、指先に刺さった棘を抜こうと何度も傷口に針を突き立てた事を思い出した。
それを何十倍にもしたら今のようになるだろうか。
そこにはレディコミで見かけるような天にも昇るような快感などなかった。
あるのはただの一方的な陵辱。
苦痛と悲しみと、そして心に穴が空いたようなどうしようもない空虚感。
ヘコヘコと犬の交尾みたいに腰を動かす義父を冷たく醒めた心で見詰める。
時々思い出したように乳首を強く摘まれ、その度に痛みが走り呻いた。
当初愛液で濡れていた筈の膣内も今はザラザラとした感触しかなく、擦れる箇所が火傷のような痛みに変わっていく。
女性は無理矢理された時でも、体を守る為の分泌液が出ると聞いた事があったが、私はその量が随分と少ないのかもしれない。
そのせいでヤスリで擦られるような痛みが追い打ちをかけてくる。
義父は滑りが悪くなったと感じた途端、私の腰を両手で鷲掴み最奥を抉る様に何度も何度も突き込んだ。
「ひッ、ひッ、ひんッ!」
私の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。
(痛い、痛い、痛い痛いぃぃぃぃぃっ!!)
声が出せる状況だったら力の限りそう叫んでいる。
それでも構わず義父はその腰を私の股間にぶつけ続けた。
腰の動きが激しくなるにつれ、痛みの周期と度合いが増していく。
あまりの痛さに途中からうめき声すら出せなくなり、段々と意識が白み始めた頃、義父がようやく射精の兆しを見せた。
義父は「うぅ......」と小さく呻くと私の中に熱い精液をぶちまけた。
二度、三度と身体の中でペニスが蠢く。
蠢いた分だけ大量の精子が自分の中に注ぎ込まれているのが分かった。
その熱い精液の感触で「あぁ、私はこれで本当に義父に穢されてしまったのだ」と実感した。
だがこれでようやく終わりだと思うと、ホッとするのと同時に体から力が抜けていった。
首を回しボヤけた視界で隣を伺うと、弟は相変わらずこんこんと眠っていた。
それは眺めているだけで救われるような寝顔だ。
姉である私が守らなければならないものだ。
”弟に気付かれなかった”、それだけが唯一の救い。
それ以外の事は何も考えられない位、頭の中は真っ白になっていた。
そうして力無く横たわっている私の上に義父が覆い被さってきた。
ズシリと感じる汗ばんだ体の重み。
まんじりとして動こうとせず、ゼェゼェという耳障りで不快な荒い呼吸を私の耳元で繰り返した。
終わったのなら今すぐこの部屋から出て行って欲しい。
弟が起きる前に.....
しかし私のそんな淡い願いは次の瞬間打ち砕かれた。
「まだ、終わりじゃないぞ......」
荒い呼吸を整えながら、にわかには信じられない言葉を耳元で吐いた。
そしてその言葉通り、私の中に収まったままの義父のイチモツは、再びムクムクと硬さと大きさを取り戻していく。
「そん、な......」
もしも......
もしも絶望に色があるなら、きっと墨汁のように真っ黒だろう。
その真っ黒な墨汁は私の心と身体をくまなく漆黒に塗り潰していくのだ。
充分な硬さが戻るなり、義父はまたゆらりと腰を動かし始める。
「もう......嫌ぁ......」
そんなか細い呟きは私の心と同じ色をした宵闇へと消えていった。
いつも応援ありがとうございます。
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