「なんだその顔は?」
華凛の表情の変化に目敏く気付く
真。
「なんだって何がですかっ!?」
「いや、これまで君のそんな顔は見た事が無かったからな」
「ふっ、普通ですっ!いつものキュートな顔と何ら変わりありません!」
「自分でキュート言うな。だが確かに違う......どこかが決定的に違う」
一度気になったら確かめずにはいられない性分の
真。
むくむく膨れ上がってくる好奇心を抑え切れない。
真は
華凛の股ぐらから顔を離し、素早く立ち上がる。
そして
華凛の顔をマジマジと眺め始めた。
「ちょっとよく見せてみろ」
そう言って
華凛の顎を掴みグイッと上向け、自分の方に強引に向かせる。
「——ご主人様っ、恥ずかしいです!おやめ下さいっ!」
「何故恥ずかしがる?顔を見ているだけだ」
バタバタと暴れる
華凛を片手で抱き寄せ、ジックリ舐る様に眺める。
「う、うぅぅぅぅ......だからそれが恥ずかしいんです......顔ばっかり見ないで下さい......」
あまりの恥ずかしさに
華凛の視線はあちらこちらへ宙を彷徨う。
そんな
華凛をよそに、
真は動物の生体を研究する学者のように観察を続けた。
「瞳孔が開いて眼球はかなり潤っているな。肌の代謝も上がっているようだ、少し熱い......」
そう言って
真は
華凛の頬に手の甲を押し付ける。
「ふにゅん......」
何を言っても止めてくれない
真に
華凛は半ば諦めたように目を伏せた。
「なるほどな......単純に”恥ずかしいから”というだけで恐らくこうはならないだろう。俺の知識が確かならば、君は今性的に興奮状態にある。所謂、発情したメス猫だ」
「うぅ......言い方が酷いです......」
「だが、事実だ。そこで質問だ
華凛。君はパンツを履いていない状況に興奮したのか?それとも俺に見られたから興奮したのか?」
「そもそも興奮なんかしていませんっ!」
「ふん、アソコを思いっきり濡らしていたではないか。汗などと嘘を付きやがって」
「——な、なななっ!?!?ご、ご主人様は知ってて知らないフリをしていたんですかッ!?」
「当たり前だ。この歳で女の愛液を知らない訳がないだろう。君がトボケるから乗っかってやっただけだ。ノリツッコミというやつだ」
「ノリが長過ぎますッ!」
「だがこうして女の身体を触れたり舐めたりするのは初めての事だ。フム......女体というものに少し興味が湧いてきたぞ」
顔を真っ赤にしてプリプリ怒る
華凛を尻目に
真は続ける。
「それよりも、さっきの質問に答えていないぞ?君は露出している自分に興奮したのかという質問にだ」
「それは......私にもよく分かりません......濡れてたなんてご主人様に言われて初めて気付きましたし......」
「......なるほど。無自覚の変態露出狂女という訳か」
「無自覚の棘が痛いっ!大体私は露出狂ではありませんっ!」
「いや、どう理論的に考えても君に露出狂の気があるのは間違いない」
「違います違います違います......私はどこをどう切り取ってもノーマルな可愛い女の子です......」
「可愛いは余計だがな。そうか......そこまで言うのであれば検証してみようではないか」
「また検証ですかぁ!?」
「そうだ、仮説とは実験と検証を行って初めて立証されるものだからな」
「ご主人様......推理が得意などこぞの准教授の影響受け過ぎです......」
「そうと決まれば早速行くぞ!」
「行くって何処へ!?」
「露出狂の検証といえば外に決まっているだろう。言うまでもないが、パンツは履くなよ?」
「まだこの状態を続けるんです!?」
「当然だ。そうじゃないと意味が無い。そして、それを検証する事は
華凛、君の職務改善にも繋がってくるかもしれない」
「そんなの絶対繋がりませんよぉ......」
「やってみないと分からない」
そう言って
真は半ベソで今にも崩れ落ちそうな
華凛の手を掴み、急ぎ足で玄関へと向かった。
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