(大分、ほぐれてきたようだな)
白い身体を滑らせる指のスピードは一定を保ち、出来る限りゆっくりと進ませる。
何でも速ければ女は感じるというものではない。
むしろ、その逆、焦らす様な動きこそ、女の身体は昂っていくのだ。
「んんっ、あッ、
藤堂さんっ!私っ」
「気持ち良くなってきましたか?
麻衣様」
柔和に微笑みながら、
麻衣の顔を覗き込む。
高原の雪でもここまで美しい白ではないだろう。
そこに差した紅の色が本当によく映えていた。
「身体がっ......熱くなって......あッ!声がっ......勝手にっ」
「それでいいんですよ、
麻衣様」
優しく、子供でもなだめるように諭していく。
鷲男が催した悪趣味な一興で怯える
麻衣に、SEXとは、性行為とは怖いものではなく、快感を伴うものであると教える事。
それは『壊されない』為の必修項目でもあった。
「何処を、触って欲しいですか?」
「そんな事っ......言えませんっ」
未だ恥じらいの強い
麻衣、警戒心もあるだろうが、経験と共に薄らいでいくだろう。
「そうですか、では触って欲しい所があったらいつでも言って下さいね」
そう言ってまたソフトな愛撫に戻る。
全身をくまなく愛でていく。
ただし、敏感な箇所だけは毎回ギリギリで躱していく。
触れそうで触れないのがコツだ。
藤堂は再び麻衣の耳元に口を近付けると、
「
麻衣様のイヤらしい声で、私も興奮してきました」
そう言って、さっきまではくすぐったがっていた耳珠を舌で舐めた。
「アアアアッ!?ウウウウンンンッ!!」
今度はさっきとまるで違う反応が返ってきた。
くすぐったい場所というのは、実は性感帯の一歩手前の状態なのだ。
時間を掛けて全身をくまなく愛撫してやれば、そこは性感帯へと生まれ変わる。
「なんっでっ......?——アァッ!ンンンッ」
麻衣自身もその事に驚き、戸惑いを見せる。
自分が今まで性感帯だと思っていた場所が次々と塗り替えられ、違う箇所が性感帯へと上書きされていく女の姿を見るのはとても楽しい。
前人未到の地に、足を踏み入れたという実感があるからだ。
激しくするばかりが責めではない。
こうしてゆっくり時間を掛けて焦らしていくのも一つの責め方。
そして、その方が——女は狂う。
(頃合いか......?)
一時間以上掛けた愛撫のおかげで
麻衣の身体は十分にほぐれている。
その間、一度も性器や乳首には触れていない。
出来る事なら
麻衣の口から触ってくれと言わせたかったが、初回ではどうやら難しいようだ。
何故なら——
麻衣は知らないからだ。
これだけ焦らされ、温められた後に敏感な場所を弄られたらどれだけ感じるのかを。
どれだけの快感が全身を襲うのかを。
「————ッ!?キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
部屋中に絶叫が響き渡った。
そう、絶叫と呼んで差し支えないレベルの叫び声。
何度聞いても心地良い。
藤堂は
麻衣の乳首を軽く抓っただけ。
たったそれだけで
麻衣の身体跳ね上がり、指の先まで硬直していた。
藤堂はそのまま、もう片方の乳首に顔を寄せ、吸い上げる。
「ヒッグッ!?アアアアァァァァァァッ!!だめぇ!!だめぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
麻衣は激しく暴れ、乳首をむさぼる
藤堂の頭を必死に押し退けようとする。
しかし、
藤堂としてもここは譲れない所。
首に力を込め、
麻衣の抵抗をいなしながら乳首に尚も愛撫を加えていく。
「ヒッイィィィィィィィィィィィ!!アッ!アッ!アァンッ!だめっ!!また何か!くるっ!!」
乳首でイカされた事のある女は少ない。
それは、日本のSEX満足度が世界最低ランクである事からも容易に想像出来る。
性体験の無い
麻衣であれば尚の事。
自慰如きでは、この領域に突入する事は不可能なのだ。
しかし、
(まだまだ、これからですよ、
麻衣様)
ここはまだ、真のSEXの入り口でしかない。
「あッ、ンンッ、あぁっ!!や......だっ!声、出るのっ!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
羞恥心が強い為か、感じている声を出す事に抵抗があるらしい。
その枷は、外してやらなければならない。
「大丈夫です、
麻衣様。気持ち良ければ声が出るのは自然な事です」
一旦、乳首への愛撫を止め、優しく声を掛ける。
「う、うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ......」
そうは言われても、簡単に羞恥心は拭えるものではないだろう。
少女ゆえ、自分が感じている事を認めたくないというのもある。
そういう時は、
「
麻衣様の声、沢山聞かせて下さい。その方が私も嬉しいです」
にこやかに微笑んで髪をソッと撫でる。
出してもいい、むしろ出してくれた方がいいという”理由”を与えてやるのだ。
こちらの心の声を聞かせる事で、もっとSEXに対して積極的にさせる。
「............嫌です............恥ずかしいです......」
(——っと)
だからと言って何でもこちらの思い通りには運ばないのも事実。
しかし、それもまた折り込み済み。
調教の醍醐味でもあるのだ。
(本当に......女というのは面白い......)
嫌だと言ったからといって、それが本心であるとも限らない。
だが、さっきの言葉で枷に多少はヒビが入っただろう。
(それは、こっちで確認するか......)
弄っていた
麻衣の胸から滑らせるように下腹部へ向かう。
”何処に向かっているのか?”を
麻衣に知らせる為にわざとゆっくりと。
「——あっ!?......う、うぅぅぅ......」
ツゥッと進む指先の方角に
麻衣が気付き、小さく呻く。
乳首だけであれだけ感じてしまったのに、ソコを弄られたらどうなるのか不安だといった顔をしていた。
藤堂は何も言わず、安心させる様に唇を重ねた。
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